アメリカの西海岸にイマジニアというおもちゃデパートがあります。ここは、お客の子供1人当たりの購入金額がトイザらスの2倍もあります。このショップはどの様にしてお客の財布のひもを緩めたのでしょうか?
実はこの会社の創業者は心理学者でした。買い物をするときの使う金額と、お店にとどまる滞在時間との相関関係に気がついたこの学者は、お店の滞在時間を長くすれば売上が伸びるのではないかとの仮定のもとに会社を興しました。
結果は大成功非常に高収益のおもちゃチェーンが誕生しました。このお店は子供の遊び場で一杯です。まるでテーマパークです。ここに来た子供は夢中になって遊び2時間、3時間をすぐ過ごしてしまいます。また、パパやママが飽きない仕掛けも満載。あらゆる雑誌、本、CD等がただで楽しめるのです。
さて、この理論は実は世界中に広まり様々なお店で応用されています。本来の目的の他に如何に無駄なものを買わせるかというお店側の心理作戦です。例えば雑誌。最近のコンビニは雑誌の立ち読みをいやがるどころかむしろ推奨しています。データによると雑誌の立ち読みをする人は何か買って帰る事が多い事が分かっているのです。
買い物に行った時は、目的のものを買ったら寄り道せず帰ることをお勧めします。無駄な出費を抑えることが出来ます。
ダイエットのときに甘いものを控えるのは常識ですが、甘党には辛いものです。そういう私も甘党ですが、この間20キロのダイエットに成功しました。成功要因は実は、「忘却の力」でした。
理屈はこうです。人間の快不快の記憶は実はそんなに強いものではなく、ある一定期間同じ経験をしなければ忘れてしまう。とくに右脳の記憶、つまり感覚の記憶が曖昧になる、そうです。左脳で、つまり理屈では甘いものを食べると美味しかったと分かって居るけど、肝心の右脳で、どの様に美味しかったかを忘れてしまうとの事でした。忘れるまでの期間は10日ほどだそうです。
10日間甘いものを我慢すればそもそも甘いものが何故美味しかったのかを忘れてしまうという理屈、私も本当かといぶかりましたが、実践してみると本当でした。おかげできっぱり甘いものと決別でき、いまは口にしません。
この理屈は、ビールを飲みたいとき、競馬をしたいとき、など食欲、性欲など人間の根源的な欲求で無い限り当てはまります。
自己破産を検討する人の無駄使いも実は同じ、一定期間我慢すれば無駄使いの楽しさを忘れてしまい、懐が寂しくなりません。ネットショッピングをしたいと思ったとき、どうか10日間だけ我慢して下さい。そうすれば、何故ネットショッピングが楽しかったか忘れてしまいます。
レギュラーの司会番組を持ち活躍していたタレントの岸部氏ローが自己破産したのを記憶している人も多いかと思います。当時の岸部さんは、
①収入は多い、
②保証人になった訳でもない
③大きな買い物をしたわけでもない
と破産にいたる理由が見当たらず、皆不思議に思ったものです。
その後、岸辺さんが自著で語ったのは、「毎日の細々とした出費、特に趣味に掛ける出費がアダと成った」と回想しています。
よく、大きな買い物では破産しないといいます。お金に困る人は実は大きな買い物で困るのではなく、毎日の細々とした出費が積もり重なり破産に追い込まれる人が多いのです。
何だが不思議な感じがしますが、理屈は、
大きな買い物は「非日常」
細々としたものは「日常の習慣」
だからです。
人間は習慣の生物です。朝起きたら歯を磨きます。磨くかどうか迷う人は少ないと思います。これは歯磨きが習慣になっているからです。
このように、習慣とは、努力しなくても自然に出来てしまうことを言います。お金の使い方も実は、この習慣によるところが大きいのです。
節約する習慣を一旦身につけたら、特段の努力をすることなくお金を貯めることが出来ます。
まずは、家計簿を毎日付ける事を習慣として下さい。どの様な事でも、3週間続くと習慣になると言います。
どうか、3週間家計簿を付けてみて下さい。