お金の神様

極貧からの脱出。お金持ちになる方法、心と体の改善方法。

このページは自己破産体質改善を目的に書かれたエッセイです。

所有権と占有権

法律用語に「所有権」と言う言葉と「占有権」という言葉があります。この二つは似て非なるものです。所有権とは持ち主の権利、持ち主が誰かと言う事です。アパートを例に取れば、オーナーつまり大家さんが所有権を持つ人。一方占有権は現在そのものを使っている人、使う権利のある人のことです。家の場合はそこに住んでいる人、つまり借家人が占有権を持つ人ということになります。大家さんは所有権はありますが占有権はありませんので、借家人がいる限りそこに住むことは出来ません。

 

さて、この所有権と占有権法律用語での理解はしやすいのですが、人間の脳はこの二つを区別しにくいのです。人類の200万年に及ぶ長い狩猟生活ではものを占有することと、所有することは常に一致していました。この二つが分かれたのは僅か5000年前とわれています。

 

借金は所有権は無いけど占有権はあると言う状況です。人間の脳は所有権と占有権の区別はつきませんので自分のお金も借りたお金も自分のお金と勘違いしがちです。返済を迫られて借りていた事を思い出す人も少なく無いのはこのような理由です。

 

借金がかさんだ人へのアドバイスとしては、占有権はあるけど所有権が無いもの(つまり借りたもの)に関して、占有権も無いつもりでいるのがよろしいかも知れません。例えば、借りたお金は、別口座に入れておいて、家族の承認が無ければ使えない事にするとか工夫するのです。

 

所有権と占有権をリンクさせて借金を減らす工夫をしたいものです。

 

杞憂

昔、中国は「杞」 の国に「天が落ち地が崩れて身の置き所がなくなるかもしれない」と心配して夜も眠ることができなかった人がいたことから、 無用の心配をするひとの事を杞人の憂い、すなわち杞憂と言うようになりました。昔の中国人は道理が分かって居ました。未来は未(いまだ)に来(き)たらずと書きますし、過去は過(すで)に去(およ)ばずと書きます。未来や過去をうんぬんしてもしょうがありません。

 

西洋でも、「神よ、我に変えられるものを変える勇気と、変えられないものに固執しない成熟と、変えられるものと変えられないものを区別する知恵を与えたまえ」といって賢い生き方を教えています。

 

破産を検討している人には、杞憂が多いものです。まるで、天が落ちてくるのではないかと悩む方もいらっしゃいます。図らずも命を絶とうとする人がいることから杞憂といえども侮れません。

 

心配で心配で堪えられない、夜も寝られないと言う人は、「実際にその心配事が起こって見てから悩む」という決意を持ってみてはいかがでしょうか?悩みとは天が落ちると思っていたが、実際は天井にひびが入ったという程度の事が多いものです。天井のひび程度で人生をおしまいにするほどもったいないことはありません。

 

家計も貸借対照表

家計も貸借対照表
家計も貸借対照表

経理をかじったことのある人ならなじみ深い損益計算書と貸借対照表。企業の財務はこの2表で完全に表現できます。実は、家計もこの2票を使うと理解が深まるのです。通常の家計簿は実は損益計算書です。損益計算書は、一定の期間の収支を表すには便利ですが、ある時点での財務状況を点で見極めるには向いていません。

 

一定期間の動きをみる損益計算書はいわば映画のようなもの。ストーリーはわかりますが、あるシーンをじっくり見ることは不得手です。その点、貸借対照表はスナップショットの写真です。引き延ばし、じっくり見ることが出来ます。現在の懐具合はどうなのか、手もち資金はいくらで借金はいくらあるかなど一目瞭然で、まさに貸借対照表の得意分野です。左図の貸借対照表の見方を参考に年に数回家計簿と一緒に貸借対照表をつけてみてください。