お金の神様

生徒がボランティアで公衆便所掃除をして学業の成績を上げた高校があります。発案して指導したのは体育の先生です。この先生の事が評判になり、様々な企業が教えを請いに行きました。この先生は高校生に指導した要領と全く同じやり方で企業に働く社会人に生活指導をしました。近所の掃除をしたり、公衆便所を磨いたり、会社の机の上を綺麗にしたりです。すると、なんと程なく指導を受けた企業の業績が上がりはじめたのです。

その先生はその後、企業向けの生活指導の専門家として引っ張りだこです。

この先生の指導には二つの重要な教えが隠されています。一つは生活を正すと言う事です。整理整頓は清廉潔白、公明正大に繋がり自信とプライドに繋がります。もう一つは陰徳を積むと言う事です。陰徳とは、隠れて徳と積む事で、誰かに評価される為に善行を行うのではなく、無私の心で徳を積むことです。

陰徳は心を綺麗にして、やる気と幸運を呼び込むのです。きちっとした生活をして徳を積んだ生徒や社員の集まる学校や企業の業績が上がらない訳はありません。

いま、借金に苦しんでいる人こそ、身の回りを整理整頓して陰徳を積んで見てください。きっと解決の光明が開けてくるはずです。

成功者に成功の秘訣を聞くと決まって聞く言葉に「幸運だった」というのがあります。成功する人は謙虚だだから自分の手柄にしない、という一面はあるようですが、どうも本当に幸運に助けられるケースが多い様です。

ジーンズのリーバイスはもともとテントメーカーでゴールドラッシュの時に金採掘者向けにカリフォルニアにテントを売りに行っていたそうです。売れ行きが芳しくなく、ある人に余った布地でズボンを作って見てはどうかと言われ、テント用のミシンでズボンを作ったところ飛ぶように売れたとのこと。偶然に聞いたアドバイスが世界一のデニムメーカを生みました。

レントゲン博士がＸ線を発見したのも、フレミング博士が抗生部室を青カビから発見したのも偶然です。

財政的に苦しい人、困難に立ち向かっている人はついつい悪いことが怒ると悲観的になりがちです。不幸な偶然ばかりが見えてしまうのです。しかし世の中、幸運と不運がバランスよくやってくるもの。

もし最近、不運が多いなと感ずればそれは幸運がやってくる前触れと思ってはいかがでしょうか？資金難から救われた人の後日談を聞くと、自助努力半分、幸運半分と振り返る人が多いのが何よりの証です。