続いては、自己破産を申立てるにあたり、あなたの仕事歴を教えてください。
いま現在に限った話ではありません。
したがって、無職の方もお願いします。
さて始めましょう。
まず「自己破産ノート」に、現在の勤務先&過去10年の職歴を記憶の限り書き出してください。
古い順、新しい順は特に問いません。
転職歴が多すぎる方は、自分なりの基準で大丈夫ですので、「ここは長く勤めた」と思える会社を書き出しましょう。
「家計表」と同様、最後に裁判所への提出用(2.3.5【陳述書・報告書】参照)に清書をしますので、あまり神経質になる必要はありません。
過去をふりかえる作業が楽しいと思えるようになれば、上々ですよ!
思い出してほしい内容は、
①会社名
②その会社で働いていた期間
③雇用形態(正社員/パートアルバイト/派遣)
④職種(事務/飲食業/ホステスなど)
⑤具体的な退職理由(人事異動/セクハラ/リストラ/転職など具体的に)
せめて会社名は思い出してください。
思い出し方のコツは、「●○歳のときは××に住んでいた」とか、
「子どもが中学生だった当時は、×○をしていた」などなど、
身近な人と関連づけると思い出しやすいですよ。参考にしてください。
ちなみに自己破産申立後の一定期間は、職業選択の自由が奪われます。
身近な代表格を挙げると、警備員・ガードマン、生命保険会社(セールスレディ)、銀行員、運送会社(現金輸送担当)など。
カンの鋭いあなたなら「おやっ?」と思うでしょう。これらの職業は、他人のお金(財産)を取り扱う(間接的であれ)職業です。
(弁護士、司法書士、税理士や行政書士も該当します。こんな頭脳明晰なお方だって、自己破産することだってあるんです!)
もし判断に迷うようであれば、勤務先で発行している「就業規則」(労働条件や服務などについての規則集)を確認してみてください。
判断に迷う場合は、遠慮なくメール、またはお電話してください。
さて、いよいよ私についての最終章。
あなたの資産チェック
をカンタンでいいのでさせてください。
具体的には、こちらをクリック(2.3.3【財産目録】)
くり返しになりますが、あなたが「自己破産」を熱望したとしても、それを認めるかどうかの判断は裁判所の仕事です。
たとえあなたが大借金を抱えていたとしても、あなたの給料や財産が借金の額に見合っていれば、それは「支払不能」とはいえません。
反対に、あなたが安月給&財産もない人間であれば、少額の借金でも「支払不能」(=自己破産)と認められるのです。
どうでしょう?
①じつは実家に自分名義の土地建物があるようだ。
→実家の家族に内緒の場合、どう対処する??
②じつは実家の両親が、自分名義でかけてくれてる保険があるらしい。
→親に秘密なのに勝手に解約できない。それ以前に保険証券が手元にない!?
③たしかに借金はあるけど、何気に仕事はまじめにやってきた。意外と退職金がもらえたりする
→会社にばれるのはいいとして、「退職金」って自分の財産の???
などなど。…いやいや大変です。
とりあえず書き出してみましょう。
そして後日、見直しをしてみましょう。
最後に関係各所(①親族にそれとなく確認 ②保険証券をさがす ③勤務先の総務課や人事課に聞く)…
に、確認をすませておきましょう(必ず)。
ちなみに、
「うっかり忘れていた」ままにしておくと、のちのち大変な事態に陥ります。最悪の場合、裁判所に自己破産を認めてもらえないことだって起こりえるのです。
裁判所へ提出する書類には、事実、あなたの資産についての申告欄があります。
最新の注意を払って最後までやり遂げたいですね!