生れ変わる!

極貧からの脱出。お金持ちになる方法、心と体の改善方法。

このページは自己破産体質改善を目的に書かれたエッセイです。

決断しないリスク

例えば、自己破産しようか、自己破産しないで、返済していこうか迷っているとする。人生の重大な決断だから慎重に決めなければいけない。2週間考えた。迷っている。一ヶ月考えた。まだ迷っている。急いで変な決断をするよりはじっくり考えようとして、また一ヶ月が過ぎる。もし貴方がこのような状態なら、慎重に決断をしようとしているというより、決断を先延ばししている状況と考えた方がよい。そしてこの「決めない」事のリスクは実は、間違った判断をするリスクより深刻な事態を招く事がしばしばである。

 

破産を決断するか、自主完済を決断するか、いずれにしても決断する事で、人生に区切りを付けて、再スタートを切ることが出来る。決意を新たにする事が出来る。決めないで時間が過ぎていくことは、中途半端な精神状況で徐々に事態が悪化していくことが多い。

 

間違った判断をしても、間違ったと気づけば方向修正が出来る。決断をしなければ方向修正すら出来ない。

 

就職、結婚などのプライベートな決断でも、事業提携、企業買収などのビジネスの決断でも相手がある事情では、逡巡して決断を先送りすると案件事態が壊れる事が多い。間違ってもいいから一度決断してみるべきである。結婚してみて、性格が合わなければば離婚すれば良い。就職してしっくり来なければ転職すれば良い。事業提携は解消出来る。しかし、結婚の意思があるのに、最初の結婚を迷っていたら、独身を決断したわけではないのに、一生独身になってしまったりする。臨終の床で悔やむ事になる。

 

ネガティブ思考も悪くない

第二次世界大戦中にはネガティブシンキングは御法度だった。「縁起の悪いことを言うやつは粛正」などと組織から排除された。確かにネガティブシンキングの人は、人のやる気を削ぐ。みんなで何かをやろうとしているときに、「こういうリスクもある。ああいうリスクもある。」と来てプロジェクトがつぶれたりする。

 

しかし、こういう人は組織の足を引っぱっているのだろうか?ポジティブシンキングだけの組織は、集団で落とし穴に落ちたりする。第二次世界大戦の大本営の様に「神頼み」組織陥る。そして、1億総玉砕などと極論へ突き進む。

 

組織の中に機能として、リスクを発見する役割の人を置く。ネガティブシンキングな人は「縁起の悪いことを言う役割の人」と定義すれば組織に取って重要な人となる。こういう人を「リスクの発見とその対処法を考えている人」と捉えれば、組織に有用な人となる。

 

組織全体でポジティブな役割の人、ネガティブな役割の人を置き、結果として現実を冷静に分析できる現実主義の組織になればそのような組織は常勝する。

 

個人の場合はネガティブな部分とポジティブな部分を併せ持つ二重人格になり二つの人格が対話する様に様々なイシューに対応すれば良い。

 

木鶏

昔中国に闘鶏を訓練する名人がいた。あるときこの名人は、王様から鶏の訓練を頼まれる。しばらくして王様から「どうだ。わしの鶏はそろそろ出場できるのではないか」すると名人は「まだでございます。今は毎日殺気に満ちて敵を求めております。」、またしばらくして王様に「そろそろどうだ」と聞かれると、名人は「まだでございます。他の鶏の気配を感じると殺気立っています」、しばらくしてまた王様から「そろそろどうだ」すると、「もうしばらくお待ちください。他の鶏を見ると睨みつけたりしています。」さらにしばらくして王様が、「そろそろかな」聞かれると「やっと準備が整いました。他の鶏がいくら鳴いても、挑発してきても泰然のしていて、動きません。まるで木彫りの鶏の様です。徳が満ちている証拠です。どのような敵が挑んできても姿を見るだけで、退散するでしょう。今ならどこへ出しても負けると言う事はありません。」

 

困難や勝負の時に泰然としている事の重要性は宮本武蔵の「五輪書」にも書かれている。殺気だっている人は意外に勝負に弱い。日露戦争の責任者大山巌は、戦争佳境の時に、霞ヶ関の軍令本部の中庭で犬と遊んでいたそうだ。

 

お金の問題で破産を考えているあなたは、こんなときだからこそ、悠々としていなければならない。あたかも何事もなかったかのように、笑みをたたえていたい。自分を運慶の仏像に見立ててみてはどうだろう。木鶏の様に困難が退散していくはずだ。